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実際のファイルの翻訳

SheepWeave では主に、業界標準である XLIFF 系ファイル(XLIFF/SDLXLIFF/MXLIFF/MQXLIFF)のほか、実務でよく使われる Office ファイル(Word/Excel/PPT)、HTML や TXT/MD 形式に対応しています。 XLIFF に変換できる環境をお持ちであったり、クライアントから XLIFF ファイルが支給されている場合はそのまま 2.翻訳の流れ まで読み飛ばしてください。

XLIFF 以外のファイルを翻訳したい場合は、1~2 の手順にしたがって、翻訳用のファイル変換ツール(オープンソース)である Okapi Framework と、それを動かすための Java を準備してください。

サポートしているファイル形式

SheepWeave でサポートしているファイル形式は Okapi が対応しているファイル形式とほぼ同等です。

詳細についてはOkapi の公式サイトを参照してください。

1. 必要なソフトのインストール

1.1 Java 実行環境

Okapi Framework は Java という言語で動いているため、実行には Java が必要です。 まだインストールされていない場合は、公式サイトからダウンロードしてインストールしてください。

1.2 Okapi Framework

SheepWeave が裏側でファイルを変換するために使用するツールです。

  1. Okapi Framework ダウンロードページにアクセスします。
  2. 「Download」の「Latest Stable」から、ご自身の OS に合った ZIP ファイルをダウンロードします。
  3. ダウンロードした ZIP ファイルを解凍(展開)しておいてください。

1.3 Okapi フォルダの配置

チュートリアルと同様にプロジェクト用のフォルダを作成しますが、今回は Okapi も一緒に配置します。

  1. 翻訳用のフォルダを作成します(例:SheepWeave_Office)。
  2. そのフォルダの中に、先ほど展開した okapi フォルダを丸ごとコピーして配置します。

以下のような構成になっていれば準備完了です。

text
SheepWeave_Office/
 └─ okapi/

※「チュートリアル」で作成したフォルダを使い回す場合は、その中に okapi フォルダを追加するだけで OK です。

Office ファイルの翻訳について

チュートリアルでダウンロードした zip ファイルには、Word ファイルも入っています。

このファイルを用いて、Office ファイルの翻訳を体験してみてもいいかもしれません。

2. 翻訳の流れ

2.1 初期化 - フォルダの準備

VS Code を起動し、SheepWeave のパネルを開いたら、Flow タブを開きます。

最初は左メニューで 初期化 を選択しましょう。初期化には 3 つのステップが含まれているため、順番に押していきます。

プロジェクトの初期化と所定のフォルダ構造作成

一番上の実行ボタンをクリックすると、現在のフォルダに ArchiveDataWorking という 3 つのフォルダが作成されます。また、Data の中にはさらに Ref が、その下には TMTB というフォルダがあります。

text
SheepWeave_Office/
 ├─ Archive/
 ├─ Data/
 │ └─ Ref/
 │ ├─ TM/
 │ └─ TB/
 └─ Working/
フォルダ名役割
Archive翻訳済みのプロジェクトを保管しておく場所です。後述のアーカイブ化で、Working フォルダが移動されます。
Data翻訳したいファイルを配置する場所です。ここに置いたファイルが所定の形式に変換されて、翻訳できる状態になります。
Data/Ref参考資料を配置する場所です。たとえば PDF を置いておけば、翻訳中にビュー内に表示して確認することができます(別途、拡張機能が必要)。その他にも、Archive から SheepWeave 用の JSON ファイルをコピーしてくると、翻訳メモリや用語集として利用可能になります。
Data/Ref/TM翻訳メモリを配置しておく場所です。TMX ファイルのほか、Excel や CSV、JSON ファイルが利用できます。
Data/Ref/TB用語集を配置しておく場所です。TBX ファイルのほか、Excel や CSV、JSON ファイルが利用できます。
WorkingData フォルダの内容をベースに、翻訳作業用のファイルを自動で展開する場所です。
プロジェクトの開始後に、様々なフォルダが生成されます。詳細については後述の内容をご確認ください。

2.2 初期化 - ファイルの配置

フォルダの生成ができたら、次は翻訳したいファイルを Data フォルダに配置していきます。

上の表のとおり、翻訳したいファイルそのものは Data フォルダ直下に、その他の翻訳メモリ(TM)や用語集(TB)は Ref フォルダの適切な場所に配置します。

このとき、ワークフローエクスプローラーで現在のフォルダを開く をクリックすると、エクスプローラーが開きますので、ドラッグ・アンド・ドロップで配置することもできます。

2.3 準備 - Working フォルダの構成

ファイルの配置が終わったら、初期化から準備へと進みます。

準備には 作業フォルダへコピー&XLIFF変換プロジェクトファイルの作成と解析 という 2 つのボタンが用意されています。 まずは上の 作業フォルダへコピー&XLIFF変換 でプロジェクト名(好きな名前で OK)と元言語・翻訳言語を入力し、実行をクリックします。 すると、Data フォルダにあった各種ファイルが Working 内の適切な場所にコピーされます。

XLIFF 変換について

Data フォルダに Office ファイルなどが配置されていた場合、ここで Okapi(Tikal)が実行されるため、少し時間がかかることがあります。

2.4 準備 - 翻訳ファイルの準備と解析

次に プロジェクトファイルの作成と解析 を実行します。これにより、project.json が生成され、翻訳用の作業ファイルが Working フォルダに生成されます。

Working フォルダの構成は以下のとおりです。

フォルダ名/ファイル名機能
project.jsonすべてのデータの基礎となるファイルです。ここに原文・訳文が記録されます。
01_REFTM/TB ファイルがコピーされます。プロジェクトの途中でも追加と再解析が可能です。
また、直下には phrase.jsonl というファイルが作成されます。このファイルを活用すると、何度も入力の必要な決まった言い回しを効率的に入力できるようになります(インテリセンス。詳細は後述)。さらに、簡易置換 の機能を使うと、auto_replace_log.jsonl というファイルも生成されます。用語集の作成のほか、よく使う言い回しの一括置換が簡単に実行できます。
02_SOURCE翻訳したいファイルがコピーされます。プロジェクト途中でこのフォルダにファイルを追加すると、原文の追加が可能です。
03_XLF_JSON原文ファイルから作成された XLIFF ファイルが生成されます。元が XLIFF ファイルの場合はそのままコピーされます。
04_SHWVXLIFF ファイルから原文と訳文を抽出したファイル(Source.shwvs と Target.shwvt)が生成されます。翻訳は基本的に、このファイル上で行うことになります。
05_COMPLETED翻訳が完了すると、project.json のコピーとともに、翻訳が反映された XLIFF ファイルも生成されます。
また、簡易置換を行ったログも、今後用語集として活用できるよう、auto_replace_log.json というファイルも生成されます。
06_PACKAGEXLIFF ファイルから、さらに元の形式に戻したファイルが生成される場所です。

2.5 作業中 - 翻訳

ここまで準備ができたら、チュートリアルと同様、Target.shwvt を開き、翻訳を進めることができます。

保存について

Target.shwvt を保存すると project.json も最新の状態となって保存されます。 中断したファイルの翻訳を再開したいときは、Target.shwvt を開き直すか、作業中の項目内にある プロジェクトファイルを読み込み を実行してください。

2.6 完了

翻訳が完了したら、完了の項目内にある 翻訳完了 を実行します。 これにより、05_COMPLETED 内に project.json のコピーと訳文を反映した、XLIFF ファイルが作成されます。 なお、project.json も Target.shwvt も、完了操作のみでは削除されませんので、修正後にもう一度完了すると、05_COMPLETED 内のファイルを上書きすることができます。

2.7 完了 - 組戻し

Office ファイル等を使用していた場合は、最後に 翻訳完了ファイルから元ファイルへ組み戻し を実行します。 このボタンを押すと、完了した XLIFF と元原稿のファイルとを合体させ、06_PACKAGE に翻訳文が埋め込まれた最終的なファイル(docx 等)が生成されます。

2.8 完了 - アーカイブ

確認が終わったら、アーカイブ化 を実行し、Working フォルダの内容を Archive に移動(フォルダ名は実行時の日付)できます。 アーカイブしておけば、また改めて Data にファイルを入れることで、新しい翻訳を進めることができます。


以上がファイルの配置~翻訳完了までの流れとなります。 ここからは画面の説明と詳細機能、便利なショートカット、VS Code の使い方ヒントなどを紹介します。